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書店振興で齋藤経産相/人の視野広げる点でネットより優位/反アマゾン法など「研究の価値ある」
日時: 2024/06/30 20:38:11
情報元: 日書連

 齋藤経済産業相は3月12日の閣議後会見で、フランスで導入されたインターネット書店の送料無料サービスを禁止する「反アマゾン法」や、韓国で図書館が書籍を購入する際は地域書店を優先する取り組みなど、海外の事例について「もちろん研究する価値はある」として、「フランスや韓国で書店がなくなることは文化の危機という強い認識を持って取り組んでいることは、我々に今足りない部分と感じている」と述べた。
 経産省は3月5日、「書店振興プロジェクトチーム(PT)」を設置した。部局横断型の組織で書店支援の施策を進める。まず現場の書店から実態や課題を直接聞くことから始め、近く書店経営者を招いて車座対話の開催を予定している。
 齋藤経産相は「書店はあらゆるジャンルの本を見ることができる一覧性があり、様々な本との出会いがある。人の視野を広げるという点ではネットに比べて強みがある」と指摘。「ネットは便利さの点では優位性があるが、いろいろなものが一気に目に入ってくるという一覧性では書店のほうがはるかに優位性がある」と評価した。
 また、「ネットと書店と図書館の3つが共存することが望ましい文化空間」との認識を示し、「その中で書店だけがどんどんなくなっていくことに強い危機感を有している」と述べた。今回のPTでは書店の位置づけそのものについての意義や重要性にも光を当てていきたいとした。
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