【 スタンプ景品、2%に 】日書連
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- 日時: 2007/06/04 09:32:25
- 情報元: 日書連
- 参照: http://www.shoten.co.jp/nisho/bookstore/shinbun/view.asp?PageViewNo=5814
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出版物小売業公正取引協議会は5月23日午後4時から書店会館で2007年度総会を開催した。
総会は山根金造氏の司会で進行。
鈴木喜重副会長の開会の辞で始まり、井門照雄会長があいさつ。
この5月25日からトレーディングスタンプ等のサービスが取引価格の1%から2%に緩和されることについて「昨年、トレーディングスタンプ等のサービスを取引価格の1%とするなどの公正競争規約変更案が公取委により認可され、施行された。
読者サービスが質を変えて新しい領域に入りつつあることを認識していただきたい。
今後、新しいルールの定着を図るとともに、1%から2%に変わることでどのような変化が起こるか実態を把握、分析し、読者サービスの観点からもいい形を考えていきたい」と述べた。
さらに、「値引きと景品提供の間の線引きができていない出版社が多いのは残念。
昨年、トレーディングスタンプ1%を容認したのは値引き1%を容認したのではない。
また、出版社、取次と特定の書店が組んで景品提供を行なう場合、年2回というルールのうちの1回であるという認識もしっかりと持っていただきたい」と注意を促した。
続いて来賓の公正取引委員会消費者取引課の粕渕功課長があいさつ。
「平成18年度、公取委が最重要課題としたのは独禁法の改正。
景品表示法にも力を入れて取り組み、消費者に不適正な商品選択を行なわせる行為、不当表示の排除命令を行なってきた。
出版物小売業については近年活字離れが言われており、非常に残念。
初めて本を読んだときの感動、喜びは今でも新鮮に覚えている。
父から本を与えられてから読書好きになった。
大人が子供に本を読む喜びをいかに伝えていくかが重要と感じている。
この5月25日からトレーディングスタンプ等のサービスが1%から2%に引き上げられると聞いている。
引き続き皆様のご理解とご協力によりスムーズに運用されることを期待している」と話した。
井門会長を議長に議案審議を行い、平成18年度事業報告、平成19年度事業計画案を影山稔専務理事、平成18年度収支決算報告、、平成19年度収支予算案を大川哲夫事務局長が上程し、すべての議案を原案通り承認可決した。
事業報告の中で影山専務理事は、「出版物小売業公正競争規約」「同施行規則」一部変更の経緯を説明。
また、「景品提供のルール―公正な競争のために―」と題するリーフレットを平成18年度公取委の委託事業により1万2千部作成し、会員はじめ賛助団体、関係団体に配布し主旨の徹底を図ったこと、「景品としてのスタンプサービスについて」および「図解 値引きは規制の対象外」を作り理解を求めたことを報告した。
一般ルールでの総付景品の提供を取引価格の10分の1から10分の2に引き上げる緩和に向けての見直しについては、「書店業の利益率は一般小売業と比べて非常に低率で、景品提供の原資がなく、景品競争に耐えられる体力はない」という理由を付して反対の意思表示を行なったとした。
ネット書店が送料を無料にしている件については、以前は送料を取引に付随した役務の提供として景品類に当たると考えていたが、最近の公取委の見解では景品規制の対象から外していて、正常な商慣習の範囲内の送料は読者へのアフターサービスの1つと指導しているようだと説明した。
平成19年度事業計画案については1:出版物小売公取協の「公正競争規約」に対する理解と正しい運用、普及のための活動研修会等の開催、2:景品表示法をはじめ、関係法令の研究並びに規約違反の防止、3:一般消費者、消費者団体及び出版業界団体との連絡、4:関係官庁との連絡、5:広報活動――を承認した。
役員選任では和泉徹郎(秋田)、久住邦晴(北海道)の2氏を新理事に承認した。
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