【 新買切り制度を模索 】日書連
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- 日時: 2009/02/03 11:50:07
- 情報元: 日書連
- 日書連は1月23日午前11時から書店会館で今年初めての理事会を開催した。
流通改善問題では景気低迷、10年続く出版販売額低下、返品率増大などを受け、委託制度の見直しと買切り制への機運が高まっているとし、書店マージン拡大のためにも「新販売システム」を模索していこうという方針を打ち出した。
〔流通改善〕 「新文化」1月15日号に掲載されたインタビューで書協菊池副理事長(筑摩書房)が買切り時限再販を提案していることについて報告した藤原委員長は「売れる本でなければというのが最大の眼目。
来月にも菊池氏と意見交換を行いたい。
日販古屋社長も新年会で買い切りへの移行を発言しており、(委託制度の見直し、買い切り制への)機運が高まっている。
一歩先に進めていきたい」と、新販売システム再構築へ向けて強い意欲を示した。
これに対し、和泉理事は「本の仕入れは現物を見て注文するのでなく、出版社、著者で判断して注文するもの。
買い切り制の導入は慎重に進めてほしい」と発言した。
藤原委員長は「すべて買い切りに変えるのではなく、最初は普通正味で、重版から注文、正味下げということも考えられる。
多少とも買い切りにしなければマージンは上がらない」と指摘した。
雑誌発売日の問題では、雑誌の発売日表記と実際の発売日が異なること、先付けの月号表示の是正を求めていく方針を説明した。
〔取引改善〕 取引用語の統一問題で、柴崎委員長は「今月中に13項目程度をまとめ、取協に渡す。
取協にも解釈をまとめてもらい、書店と取次双方の解釈を併記して話し合いに入りたい」と述べた。
柴ア委員長は取次から送られる各種フェアの企画書が「買切り、3カ月延勘」などとしながら、フェアの主体が取次か出版社かわからず、返品了解をとる相手もわからないことを指摘。
今後、各社の事例を点検して、不合理な仕組みを是正していきたいと述べた。
〔消費税〕 平成21年度税制改正法案の付則に消費税の増税時期を明記するか否かで自民党の混乱が続いていたが、面屋委員長は「出版業界としても出版物の軽減税率を求める声明を発表したあとは、動きがない」と現状を報告した。
鶴谷理事は「先進諸国で本は非課税または軽減税率というキャンペーンが必要ではないか」と指摘した
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