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書協第9回理事会、米グーグル訴訟に言及/「日本にも影響ある」
日時: 2009/03/03 08:10:10
情報元: 新文化

書協はさきごろ開催した第9回理事会で「Google Book Search」の米国における訴訟問題に言及した。
米作家組合と米出版協会会員社5社がグーグルを相手どり、スタンフォード大やハーバード大など大学図書館、ニューヨーク公立図書館などの蔵書を無許諾でスキャン、データベースを構築し、書籍検索、抜粋表示などしたことは著作者の権利侵害に当たると訴訟を提起。昨年10月28日、和解が成立した。
記者会見で樋口清一事務局長は「米国内の利用というが、ベルヌ条約加盟の外国出版社にも影響を与え、全世界の権利者や利用者にも関係してくる」と発言。
和解では09年1月5日以前に出版された書籍および書籍への挿入物の権利を有する著作者、出版社などが対象。対象となる権利者にデータベース利用などの売上げの63%が支払われ、09年5月5日以前に著作権者の許諾なしにグーグルがデジタル化した書籍および書籍の挿入物に対しては著作権者に4500万ドルが支払われる。
また、スキャン済みの著作物は1点60ドル、挿入物は5〜15ドルを権利者が受け取れる‐などがその内容となる。
和解により、グーグルは閲覧やコピー&ペーストなどDB利用権の販売のほか、DBアクセス権、プレビュー利用などの表示利用、非表示利用が非独占的に行える。ただし、権利者の通知によって絶版・市販中止の書籍は取り下げ可能。また権利者の要求で書籍の削除は可能だが、削除期間は11年4月5日。これを過ぎると削除できない。
「理事会でも対応マニュアルの作成が必要ではとの意見もでた。和解金をもらうとすると、何らかの仕組みも必要となる」など樋口事務局長は問題点や課題を指摘するに止めた。

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