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責任販売「3年かけ大きな塊に」/日販「www.カンファレンス09」開催
日時: 2009/03/12 11:39:15
情報元: 新文化


日販は2月27日、東京・六本木のアカデミーヒルズに出版社などを招き、「www.カンファレンス2009」を開催した。同社が推進してきたトリプルウィンプロジェクトの成果を説明すると同時に、SCM銘柄の取扱い数などについては「まだ対応範囲も狭く、業界三者の実績に与える影響度合いも低い」などの課題を挙げた。3者が利益とリスクを共有する契約体系のモデルも提示し、「3年後に取引の5割を責任販売にするイメージ」(安西浩和取締役)など、同社が打ち上げる“現在の委託制度からの脱却”について大枠の展望を示した。

日販の「オープンネットワークWIN」の2008年の参加状況は、書店(データ開示店)が2194店舗、出版社が257社。SCM指定銘柄数も05〜08年の累計で288点にのぼり、「WIN」参加書店や指定銘柄の返品率、実売率などの実績が、非参加の書店などと比べ良好に推移している事例を紹介した。

新たな契約体系づくりについては、単品・社ごとで目標数値を設定するかたちや、「書店申込型」「日販責任型」にわけたシステムなど、リスクと利益を3者でシェアする仕組みの概略を説明、契約販売・責任販売を拡大していく意向を示した。

また、ポイントカードを使ったCRM戦略「Honya Club」の参加店数は現在、86法人・281店舗。会員数は252万人に拡大した。ここで得られる顧客購買履歴などを活かし、昨年10月には購買動向を分析できる「WIN+(ウィンプラス)」をスタート。現在は34社が利用している。

当日はさらに「複数銘柄クラスタ分析機能」が加わったことなど機能の充実をアピールし、拡大を促した。これらの機能をもとに、日販が「マーケティングプラットフォーム」となり、顧客層を見据えた配本などを行う計画を説明した。 さらに、扶桑社の福原知晃執行役員が「WIN+の活用事例」と題し、同社の雑誌の顧客購買動向分析を披露。また、同プロジェクトの中で優秀な実績をあげた出版社、書店の表彰も行った。
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