【「言語力検定」10月スタート】日書連
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- 日時: 2009/04/15 11:44:56
- 情報元: 日書連
- 文字・活字文化推進機構(福原義春会長)は、4月2日に日本プレスセンターで開催した記者会見で、今年10月に第1回言語力検定を実施すると発表した。
検定の問題は、OECD(経済協力開発機構)が実施しているPISA(国際的な「生徒の学習到達度調査」)をモデルとし、出題文や資料を読み解いた上で、それらを根拠に意見を表現させるのが特徴。
記述式問題が4割を占めており、解答時間は80分。
第1回検定では3・4級(中学・高校レベル)のみを10月17日から11月15日の期間内に行ない、平成22年秋に5・6級(小学校中学年〜高学年レベル)、23年秋に1・2級(大学生・大卒以上レベル)を追加して実施する。
申込みは6月15日から9月18日まで、学校または団体(10人以上)単位で申込む。
受検料は1人3千円(3・4級)。
会場は学校の教室など、申込み校または団体が自ら設けた受検用の会場。
結果は平成22年1月中旬までに受検者と学校・団体に発送する。
記者会見で福原会長は「当機構は言語力の育成と向上を通して創造的な国作りを目指し、様々な事業に取り組んできたが、言語力検定はその重要な柱だ。
日本の知的基盤を確かなものにしていくために読む力、考える力を育てることが重要で、機構はその手伝いをすべきだと考える。
思考過程を重視する言語力検定は、このタイミングで必要なものだ」とあいさつ。
有元秀文・言語力検定PT作問部会長(国立教育政策研究所統括研究官)は「2000年に実施されたPISA型読解力の国際調査で、日本の子どもは自由記述問題で20%強が無回答だった。
根拠を挙げて自分の意見を表現することに慣れていない。
子どもたちがこれからの時代をたくましく生きていくためには、国際化社会にふさわしい読解力が必要だ。
PISAと同じような、国際的に通用する問題を作っていく」と述べた。
また、北川達夫・同作問委員(日本教育大学院大学客員教授)は「いろいろな価値観を持つ人が共存する国際社会では、他の主張を客観的に評価し、誰にでも分かる形で意見を述べられる、根源的な言語の力が必要だ。
検定を通じて、どんな力が必要とされているのかを知ってもらう意味でも、大きな意義があると考える」と述べた。
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