【 誌面複製は著作権侵害 】 日書連
|
- 日時: 2009/10/21 09:32:56
- 情報元: 日書連
-
今月7日からスキャンした雑誌データをネットで販売していたエニグモ社に対して、日本雑誌協会は「出版社の事前許諾なしに雑誌誌面をスキャンして複製するのは著作権侵害」として雑協編集員会(委員長=東洋経済新報社・柴生田晴四)名で見解をまとめ、同社に中止要請を行った。
エニグモ社のサービス名は「コルシカ」。
雑協の抗議を受けてエニグモ社は9日、協会加盟社の雑誌販売を中止したのに続き、13日には宝島社、ロッキング・オンなど非加盟社の雑誌についても販売を中止した。
エニグモによるコルシカサービスについての中止要請(見解) 株式会社エニグモによるコルシカサービスは、当該雑誌の権利者である各出版社の許諾なしに、雑誌誌面をスキャンして複製することによって成立しているものであり、無許諾複製を行っている時点で、明らかな著作権侵害行為といえます。
エニグモ社は販売事業者である以上、当該複製行為が私的利用として権利制限の対象となることはありえません。
また著作物をどのような形態で読者に対してサービスしていくのかを決めることができるのは権利者たる出版社だけであり、エニグモ社が単独で決められることではありません。
当協会および会員社出版社は、その総意として貴社によるコルシカサービスの即時中止を強く求めます。
一方、当協会では現在、会員出版社とともに、雑誌コンテンツデジタル推進委員会として、新たな出版ビジネスモデルの研究を進めており、出版業界以外の多数の企業も参加した雑誌コンテンツデジタル推進コンソーシアムも動き出しています。
これは、現在のネット流通社会の中で、雑誌コンテンツのデジタル流通を促し、様々な形で雑誌コンテンツを読者に提供していくことが求められているからです。
ただし、このような出版ビジネスモデルは、全ての権利者の同意の下に行われるべきものです。
今回のエニグモ社の行為、すなわち権利者の許諾なく雑誌デジタルサービスが行われることは、上記関係者の努力を無にしかねないような暴挙であります。
以上、当協会の総意として求めるものです。
以上
|
|