読売中公会、販売シェア70.3%に上昇/中公新社 08年売上高69億円に
|
- 日時: 2009/11/27 11:07:09
- 情報元: 新文化
- 全国の主要書店104法人で組織する書店読売中公会は11月13日、東京・丸の内の東京會舘で第25回総会を行い、会員書店、取次会社など140人が参集した。
同会は「読売会」から現名称に変更してから11年目。4月には読売新聞社が編集・製作業務を中央公論新社に全面委託しており、大幅な改革をしたあと初めての会となった。
会でははじめに役員15人の再任を承認。続投となった亀井忠雄会長(三省堂書店)は、3月期で終了した同会の前年度販売実績が金額ベースで前年比3.8%増、冊数ベースで同8.8%増となり、同会の販売シェアが冊数・金額ともに70.3%と上昇したことを報告した。同会の売上げは36億1467万円。「文庫」分野が同54.9%増の18億0426万円と伸長し、全体を押し上げた。映画化した「スカイクロラ」がシリーズ全体で104万部を突破。「刑事・鳴沢了」シリーズも合計150万部の大ヒットとなった。
さらに、亀井会長は読売新聞社の編集業務委託については「読売の取材ネットワークと中央公論新社の編集力が合体したもの」とし、「前年売上げをキープするのが難しい時代だが、年末年始の企画ほか、既刊書を増売していかなくてはならない」と檄を飛ばした。
続いて、読売新聞社東京本社の老川祥一社長は明治7年の創業から135周年を迎え、いまだ1000万部の発行を維持していることと読売巨人軍が日本一になったことを伝えた。
さらに文字活字文化の振興を訴えながら「出版は店頭でレジに持っていってもらう商品。新聞業よりも難しい」と語り、会員書店に感謝の意を述べた。
中央公論新社の浅海保社長は2008年度決算について、売上高=69億5000万円(同6.7%減)、このうち広告・直販を除く取次会社経由の売上げ=51億6700万円(同0.4増)、営業利益=2億6400万円(同41.5%減)、当期純利益=1億1800万円(同53.7%減)と報告した。
日販の古屋文明社長が挨拶したあと、田村定良副会長は5月末から3カ月間実施した「中公新書刊行2000点記念フェア・中公新書の森へ」が前年同期比139.1%増と2倍以上の実効があったことに謝辞を述べた。懇親会では読売新聞社の渡邉恒雄会長が、文字・活字文化振興法を施行した議員連盟や、民主党政権の今後に危機感を表しながらも巨人優勝には「勝って当たり前だが、原(監督)は成長した」と顔をほころばせていた。
|
|