【 『1Q84』に新風賞 】
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- 日時: 2010/01/22 16:13:12
- 情報元: 日書連
- 書店新風会は1月8日午後5時から西新宿のハイアットリージェンシー東京で第44回新風賞贈賞式ならびに新年懇親会を行い、252名が出席した。
開会の辞を述べた高須博久副会長(豊川堂)は会員店の初売りの成績について「最高120%から75%まで、平均すると96・6%」と報告。 初売りの福袋に並ぶ客は3分の2程度で、外食と服飾が悪かったようだと指摘した。 また、今年の国民読書年について「業界として、個人として何ができるか考えたい。 この1冊があなたの人生を豊かにするという言葉を添えてお客様に本を手渡したい」と述べた。 続いて井之上賢一会長(久美堂)が「世の中はデフレ・スパイラルが目立つが、出版界は88年から売上が下がり続けている。 今年こそ正念場であり、百年に1回の改革が必要だ。 本の学校、草の根運動が認められ、今井書店グループが菊地寛賞、野間読進賞など3賞を受賞したことは新風会としても喜んでいる。 大垣書店と啓林堂書店の共同出店も順調で、会員相互の勉強を進めたい。 今年も何店か入会を予定しており、売る新風会を推進していく」と新年あいさつを行った。 来賓を代表して雑協上野徹理事長は、JPICの読書調査を引用して「本を探すのは書店という回答が8割。 まず本屋に来てもらうこと、それが面白いという経験が大事だ。 もっと魅力的な本をという作り手の責任も痛感している。 国民読書年を追い風に新しい年にしたい」と述べた。 第44回新風賞の選考経過は大垣守弘事業委員長が報告。 「会員の推薦票は『1Q84』に集中し、発売2カ月で上下巻とも百万部を超えた。 店頭に賑わいを実感した」として、新潮社と著者の村上春樹氏の受賞を決めたとした。 井之上会長から新潮社佐藤隆信社長と村上氏の代理として同社編集担当の鈴木氏に賞状とトロフィーが渡されたあと、村上氏のメッセージが代読され、佐藤社長の音頭で乾杯した。
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