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小学館計画販売、「せいかつの図鑑」受注5万部超に
日時: 2010/03/22 11:19:08
情報元: 新文化

3月16日発売の計画販売(旧責任販売制)・委託販売併用企画(責任販売を含め、通算6企画目)の小学館のプレNEOシリーズ『せいかつの図鑑』の計画販売による受注状況は2月末現在、5万1655部となった。委託販売は配本分2030部と出荷済みの〈見本〉が5000部の計7000部強。トータルは約6万部。「通常二割程度が委託」だが、『くらべる図鑑』のヒットに後押しされるかたちで初版部数が膨らみ、うれしい誤算となった。

事前受注の獲得ベスト3はトップが青森・よしのや本間書店の230部、次位が石川・うつのみやの140部、3位が島根・今井書店の120部。172法人から約3万6000部の注文を受けている。

2007年刊行のシリーズ第1弾『きせつの図鑑』は現在、7刷・9万5000部の実績がある。同社が「初めて制作した見本の効果大」とコメントするように書店は見本などから両企画の類似点を認識、「これならば」との判断もあり、計画販売制の受注が伸びたと分析する。

また、両企画の並列販売を仕掛け、市場在庫が少なくなった『きせつの図鑑』の追加受注を取り、1万部の重版で店頭づくりを促進している。新聞広告は2企画の相乗り広告を中心に併売仕掛けを後押し。

「最初の1カ月に注目している。1万部で及第点、1万5000部なら3カ月で3万部弱が見込め、重版がみえる」と同社。さらに「書店のやる気を喚起するためにも売れる企画を提供しないとダメ。こうしたもの(計画販売制)をウチばかりでなく、各出版社が企画し、前向きな環境を醸成することも大切」と強調。

同社は2月26日に全国紙に事前の新聞広告を掲載する一方、発売日周辺でフジテレビ「めざましテレビ」など提供番組のテレビCMや全国・地方紙で新聞広告を打ち、書店を側面支援する。テレビ東京系「おはスタ」では3月16・17・19日の3日間、〈ぞうきん絞り〉や〈靴ひもの結び方〉など同書と連動させた番組を組む。さらに「4・5月にかけてテレビや新聞でのパブリシティの計画もある」と説明する。

『せいかつの図鑑』はプレNEOシリーズの第四弾で、衣食住の基本をイラストや写真でわかりやすく紹介・解説。生きるためのノウハウを身につけるための図鑑。幼稚園から小学校低学年が対象。体裁はAB判・上製・192ページ・オールカラー。本体価格は2800円。同シリーズ『きせつの図鑑』と同様に20代〜30代の両親を購買層に想定している。

計画販売制で追加募集した『くらべる図鑑』は3月8日、書店分3万7000部が取次搬入された。取次会社の自主仕入分など2万2000部は次週以降の搬入となる。今回は合計5万9000部が重版され、累計では8刷・54万部となった。

販売データでは月次3万5000部〜4万部の消化ペース。「3月、4月は新学期シーズンで売上げがもち上がる時期。市場在庫と重版で2カ月分程度の商品があり、品切れを起こさずに販売できるちょうどいいボリューム」と同社は話す。

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