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丸善決算、最終赤字8億円強/店舗事業不調不採算4店を閉鎖
日時: 2010/04/08 07:34:43
情報元: 新文化

CHIグループは3月26日、グループ子会社の丸善(上場廃止)と図書館流通センター(TRC)の2010年1月期決算(丸善は連結、TRCは10カ月の変則決算)を発表した。丸善は利益面がすべて赤字で、最終赤字は8億1300万円だった。TRCは変則決算により公共図書館からの売上げが集中する2、3月の業績が反映できなかったため、減収減益となった。

CHIグループの2011年1月期業績予想は、2月1日に開示した内容に変更はなく、売上高1300億円、営業利益6億9000万円、経常利益4億2000万円、当期利益6億4000万円を見込んでいる。

丸善の売上高は前年比7.2%減の899億5200万円、営業損失は2億5700万円、経常損失は3億9500万円。主要二事業の「教育・学術事業」「店舗事業」が不調なのが要因。とくに、店舗事業は期中に不採算店4店の閉店や新静岡店の移転による売場面積の減少、既存店売上げの低迷などで売上高は同9.6%減の334億8500万円。前年に黒字回復した営業利益も、減収によって2億8500万円の赤字を計上した。

閉店したのは文具店の浜松メイワン店(静岡・昨年2月閉店・55坪)と浦和パルコ店(埼玉・昨年8月・36坪)に加え、書籍店の北千住店(東京・昨年5月・183坪)、なんばOCAT店(大阪・昨年9月・320坪)。期末の店舗数は44店。

当期には影響ないが、1月31日に札幌ピヴォ店、3月7日に中部国際空港店(愛知)、3月28日にエキュート立川店(東京)と不採算店を閉店している。4月1日現在の店舗数は41店。

「教育・学術事業」は売上高が同5.1%減の494億2100万円、営業利益は同18.9%減の10億5400万円。マイナスとなった要因は、書籍・雑誌販売を核とする「学術情報ソリューション事業部」と設備工事・ソリューションを提供する「教育・環境ソリューション事業部」の減収。外国雑誌の売上げが減少し、大型案件の設備工事も減った。一方、図書館アウトソーシング事業は受託件数が13館増加、大学売店運営事業では合計110店に拡大し、堅調という。

そのほか、出版事業は売上高が同2.6%減の25億7200万円、営業利益が同4.6%増の3億5900万円。店舗内装・その他事業では売上高が同12.9%減の44億7200万円、営業利益は同7.7%減の3億円となった。

TRCは、売上高が同14.6%減の276億9600万円、営業利益が同40.6%減の8億2600万円、経常利益が同34.7%減の9億2700万円、当期純利益が同16.4%減の4億2000万円となった。
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