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【 出版販売金額4・1%の減 】
日時: 2010/05/17 16:02:47
情報元: 日書連

出版科学研究所が発行した『2010出版指標年報』によると、2009年の出版物(書籍・雑誌合計)の推定販売金額は前年比4・1%減の1兆9356億円となった。

2兆円割れは1988年以来21年ぶりで、前年比マイナスは5年連続。

 書籍の推定販売金額は8492億円で、前年比4・4%減。

この10年間で03年の4・6%減に次ぐ2番目の落ち込みとなった。

販売部数は7億1781万冊で4・5%減。

08年の血液型、自己啓発、タレント自伝ものブームのような、関連書が賑わう現象がほとんどなかったことが要因とみられる。

金額返品率は前年比0・5ポイント増の40・6%。

98年の41・0%に次いで2番目に高い数値となった。

 新刊点数は7万8555点、前年比2・9%増となり、3年ぶりに増加に転じた。

流通ルート別の内訳は取次仕入窓口経由の新刊が2・3%増の6万914点で3年連続の増加。

一方、注文扱いの新刊は5・3%増の1万7641点。

 新刊推定発行部数は2・8%減の3億8608万冊。

新刊1点当たりの発行部数は4900冊で前年より300冊減った。

販売状況が悪化しているため、1点当たりの部数をさらに引き締めるという傾向になっている。

新刊平均価格は1146円と24円(2・1%)下落した。

 ミリオンセラーは、『1Q84(BOOK1・2)』(新潮社)と『読めそうで読めない間違いやすい漢字』(二見書房)の2点にとどまり、昨年から5点減少した。

毎年ミリオンセラーを出してきた教養新書は低迷し、09年はミリオンが出なかった。

また、ドラマ化・映画化作品は多かったものの、話題作以外の商品が振るわなかった。

 新刊点数をジャンル別で見ると、単行本3・6%増、文庫本3・8%増、新書本6・0%増、事典・辞典11・2%増など主要部門は揃って増加。

新書は、大ヒットの可能性がある分野として依然創刊活動が活発で、新規参入が続いている。

文庫も新レーベルの創刊が19と、点数増の大きな要因になっている。

 雑誌の推定販売金額は1兆864億円、前年比3・9%減で12年連続のマイナスとなった。

内訳は、月刊誌が3・2%減の8445億円、週刊誌が6・1%減の2419億円。

どのジャンルも総じて振るわず、グッズ付き雑誌の増加や価格を改定する雑誌が相次ぎ、全体の平均価格は3・3%増加したものの、不況の影響もあって売行きはむしろ悪化した。

 推定販売部数は6・9%減の22億6974万冊で、前年の6・7%減を超えて過去最大の落ち込みを記録した。

内訳は月刊誌が5・9%減の15億1632万冊、週刊誌が8・9%減の7億5342万冊。

販売金額は価格の大幅な上昇で売上げ減がカバーされているが、販売部数は如実に売上げ不振を示している。

金額返品率は0・3ポイント減の36・2%。

 年間の創復刊点数は135点で前年より42点減少。

89年(112点)以降では最少の点数だった。

分冊百科は前年より9点多い32点が創刊されたが、部数水準の低い企画が多かった。

一方、休廃刊点数は3点増の189点で、08年に続き有名雑誌の休刊が相次いだ。
メンテ

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