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【 漫画・アニメ文化がしぼむ 】
日時: 2010/12/22 14:37:02
情報元: 日書連



 過激な性表現を含む漫画やアニメの販売などを規制する東京都青少年健全育成条例案が11月30日に始まった都議会に改めて提出されたが、これに対して、11月29日、漫画家のちばてつや氏、秋本治氏、本そういち氏、漫画原作者のやまさき十三氏や講談社、小学館、集英社の大手出版社幹部らが記者会見を開き、「憲法で保障された表現の自由を侵害する恐れがある」とする反対声明を発表した。

〔規制の範囲、むしろ拡大〕  改正案は6月議会で否決されたため、都は「非実在青少年」という文言を削除。

代わりにキャラクターの年齢に関わらず「刑罰法規に触れる性行為や近親者間の性行為」を「不当に賛美し誇張」した漫画やアニメを規制の対象とし、条文を修正して再提出した。

 反対声明によると、新改正案は18歳未満の年齢制限を外したことから「前回の改定案よりも規制の範囲を拡大する内容となっている」と指摘し、「不当に賛美し誇張」という漠然かつ不明確な要件は「漫画やアニメの持つ多様で柔軟な表現方法を奪う」と危惧。

「表現の自由を侵害する恐れがあり、漫画家の創作活動を萎縮させる」として改正案の否決を求めている。

 会見の席上、ちば氏は「若い作家が萎縮する。

漫画・アニメ文化がしぼんでしまう」、秋本氏は「規制されたら『こち亀』の両さんは普通の生活しかできなくなる。

漫画として成立しない」、やまさき氏は「フィクションを現行法で罰するのは無理」と訴えた。

〔行政の恣意的解釈可能に/出倫協なども反対声明〕  書協、雑協、取協、日書連で構成する出版倫理協議会は11月26日、「私たちは、再提出される『東京都青少年健全育成条例改正案』に反対します!」と題する緊急声明を発表した。

 これによると、新改正案は漫画・アニメへの不当な表現規制に加え「行政当局の恣意的解釈・運用によって、規制の範囲をいかようにも拡大できる」条項が加えられていると指摘。

漫画家の表現活動に対する「萎縮効果は計り知れない」としている。

また、青少年の健全育成はゾーニングなど出版人による自主規制に任せるべきと主張している。

 このほか出版労連、流対協、日本ペンクラブなども反対声明を公表している
メンテ

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