【 7年ぶりの4人ダブル受賞 】
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- 日時: 2011/03/01 16:40:46
- 情報元: 日書連
- 第144回芥川賞・直木賞の贈呈式が2月18日午後6時から東京・丸の内の東京會館で開かれた。
今回受賞したのは、芥川賞が『きことわ』の朝吹真理子さん、『苦役列車』の西村賢太さん、直木賞が『漂砂のうたう』の木内昇さん、『月と蟹』の道尾秀介さん。
計4人の受賞者が出たのは7年ぶりとなる。
受賞者あいさつで、芥川賞の朝吹さんは「2009年に初めて小説を発表する前は、書いたものを机の引き出しにしまっていたが、その引き出しは無数のリンク先につながっているという気持ちで書いてきた。
今は読者とやりとりできることがうれしい。
これからも読み手のあなたに届くよう心を尽くして書いていく」と喜びを語った。
また、西村さんは「自分の作品は芥川賞に向かないと思っていたので驚いている。
これからも変わらず書いていきたい」と抱負を述べた。
直木賞の木内さんは「海のものとも山のものともつかない私に小説を書かせてくれた編集者に感謝したい。
プレッシャーに押し潰されず、むしろ受賞を糧にしたい。
これから山あり谷ありの作家生活だと思うがマイペースでやっていく。
物語世界に従順かつ真摯でありたい」と抱負を述べた。
また、5回目の候補で受賞を果たした道尾さんは「小説は同じだったら面白くない。
文学賞の候補になっても、影響を受けない自信がなくて、選評を読まないようにしてきた。
作家が他の作家の意見を参考にするのはおかしいと思うから。
これからも自分の書くものがいちばん面白いと勘違いして書き続ける」と喜びを語った。
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