【 取協各社 計38億円の損失 】
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- 日時: 2011/06/02 17:29:47
- 情報元: 日書連
- 取協は5月24日に記者会見を開き、東日本大震災によって会員取次各社の被った損益影響が5月13日現在で38億3200万円の損失に達すると発表した。
損益影響の内訳は、自社倉庫等の在庫商品汚破損額の「商品評価減」が4億4400万円、被災書店の商品返品に対する粗利相当損失額の「返品調整引当金」が9億6700万円、被災取引先に対する回収不能想定額の「貸倒引当金」が16億9900万円、建物等自社資産の修繕費相当額の「震災修繕引当金」が4億3500万円、取引書店に対する復旧作業・応援物資・物流対応費用などの「その他」が2億8700万円。
被災書店営業状況については、5月23日現在、岩手・宮城・福島・茨城の沿岸部などを中心に99店が営業を再開できず、2店は安否確認もできないという。
何らかの形で被災した書店は4月27日現在17都道県で787店にのぼる。
取協会員各社は5月13日までに被災書店242店舗に延べ4549名を派遣して復旧応援を行ったとしている。
節電対策では、政府が掲げる15%の節電目標を達成するため、(1)サマータイムの導入(2)始業・終業時間の繰り上げや繰り下げなど弾力的な勤務シフト導入(3)空調設定温度の制限(4)OA機器の稼働削減(5)非重要FAXの代行受信化――などの施策に各社が取り組む。
また、業界全体の取り組みとして、雑誌の発売日を分散し、業量平準化を図ることで、ピーク時の電力削減に取り組む考えを示した。
記者会見には取協の山ア厚男会長(トーハン)、古屋文明常務理事(日販)、鈴木薫事務局長が出席。
山ア会長は「出版業界で一番被害を受けたのは書店。
1店でも多くの書店が営業再開することが地域貢献につながる。
書店復旧に取次各社総動員体制で取り組んでいる。
被災地では衣食住に匹敵するほど本に対する切実な希求があると肌で感じる。
小学館の相賀社長が言う『心の復興』に出版関係者一丸となって取り組みたい」と述べた。
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