【 減収減益の決算に 栗田出版販売】
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- 日時: 2012/01/16 16:31:31
- 情報元: 日書連
- 栗田出版販売は12月22日、東京・板橋区の本社で第74期(10年10月〜11年9月)定時株主総会を開催し、決算諸案を承認した。
売上高は442億円で前期比4・4%減となった。
東日本大震災の影響もあったが、既存書店の売上減少が大きく影響した。
人件費、発送費用など経費を削減したが、減収による減益を補えず、OKCへの業務移管費用もあり、営業利益は3億7000万円で同1億4000万円減。
また、2億円の経常損失、1億6000万円の当期純損失を計上した。
前期のような不動産売却益がなかったこととともに、本業での黒字を回復できず、減収減益の決算となった。
返品率は書籍43・4%で同0・9ポイント改善、雑誌35・4%で同0・1ポイント改善、合計38・9%で同0・6ポイント改善にとどまった。
期中の新規出店は10店(このうちヤマダ電機3店)、増床と合わせて1416坪が増え、中止・廃業店は66店、2118坪が減り、差し引き56店、702坪減少となった。
書店経営の厳しさと後継者不足で中小書店の転廃業が続いている。
東日本大震災による被災書店の罹災商品は28件で約1億2000万円だった。
第75期は引き続き「本業の強化による収益率向上」を目標に黒字化に取り組む。
OKCは11年秋に全面稼働しており、今後は安定稼働を維持しつつ品質向上とコスト削減に力を入れる。
営業面では、返品減少と売上確保のため、効率販売施策KfS(Kurita following System)を展開する。
従来からのKMI(新刊商品の最適送品)、SSP(自動注文システム)に加え、SSM(書店店頭仕入在庫管理)とイン・ペナ契約を導入。
さらに人件費の大幅カットと物件費の見直しで経費削減を進め、経常黒字化を目指す。
役員人事では、山本高秀、下村賢一の両氏が取締役に新任した。
○印は新任、◎印は昇任。
〔役員体制〕 代表取締役 郷田 照雄 取締役 河本 正美 同 ○山本 高秀 同 ○下村 賢一 監査役 米沢 明男 〔執行役員〕 社長(営業部門統括) 郷田 照雄 専務執行役員(管理部門統括) 河本 正美 常務執行役員(総務部・取引部・システム部・関係会社担当) ◎山本 高秀 同(営業第一部・営業推進部担当) ◎下村 賢一 執行役員(営業第二部担当) 塩沢 衛 同(営業第三部・営業第四部担当) 大沢 浩幸 同(営業第五部・営業第六部担当) 高梨秀一郎 執行役員書籍仕入部長(雑誌仕入部担当)森岡 忠弘 執行役員(OKC担当) 森 孝弘 同(ブックサービス担当) 川窪 克誌 ※柴原正隆取締役は退任し、(株)黒木書店代表取締役社長の専任となる。
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