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「書店再生」活動の基幹に/舩坂新体制が本格始動/日書連理事会
日時: 2013/08/07 16:28:56
情報元: 日書連

日書連は7月18日、東京・千代田区の書店会館で、6月の日書連通常総会で舩坂良雄新会長が選出されたのを受けて初めての定例理事会を開催。各種委員会編成と委員長人事を決めた。委員会編成では出版販売年末懇親会実行委員会と東北地方太平洋沖地震日書連対策本部の2特別委員会を政策委員会に統合。また、書店再生委員会が担当していた書店くじ、児童書増売、JPIC対応を読書推進委員会に移管した。舩坂会長は「書店再生が日書連活動の基幹になる」との方針を示し、「小泉委員長、片岡理事と三本柱で力を入れたい」と意気込みを話した。

〔政策委員会〕
委員会編成では、政策委員会と常設7委員会の委員長を以下の通り決めた。政策委員会=舩坂良雄(東京)、指導教育委員会=鈴木喜重(千葉)、広報委員会=面屋龍延(大阪)、流通改善委員会=藤原直(宮城)、取引改善委員会=柴ア繁(東京)、読書推進委員会=西村俊男(新潟)、書店再生委員会=小泉忠男(東京)。小泉委員長は新任。他は全員留任。
政策委員会は従来通り正副会長とブロック会長で構成。常設7委員会の所属委員については、「各理事が十分に力を発揮できる編成にしたい」との舩坂会長の方針により、全理事にどの委員会に所属したいかの希望届けを7月末日までに提出してもらい、会長と各委員長が調整の上、9月の定例理事会・委員会までに最終決定する。原則的に1人2委員会に所属する。
特別委員会の出版販売年末懇親会実行委員会と東北地方太平洋沖地震日書連対策本部は政策委員会に統合した。また、電子書籍対応部会とホームページ部会は解散し、図書館サポート部会と「ためほんくん」部会は現在のメンバーで継続することとした。
また、書店再生委員会の主な担当事項のうち、書店再生研究、再販研究、ポイントカードは引き続き担当し、書店くじ、児童書増売、JPIC対応は読書推進委員会に移管した。舩坂会長は「書店再生が日書連活動の基幹になる。私も会長として引き続き関わり、小泉委員長、東京組合書店再生委員長を務める片岡理事と三本柱で力を入れて取り組む」と述べた。
また、大橋信夫前会長と大川哲夫前専務理事に感謝する会を9月18日午後5時、東京・千代田区の山の上ホテルで開催することが報告された。
〔書店再生委員会〕
書店再生の一環として昨年に引き続き実施する第2回「実用書増売企画」について舩坂良雄会長が報告した。今回も「食と健康」をテーマに選書したロングセラー実用書を中心にセット組みし、出版社12社のセットで各社4点6冊(平積み用は1点3冊)の計48点72冊で構成。実施期間は8月上旬〜11月30日。出品条件は4ヵ月長期委託。6月21日に注文を締め切り、全国385書店から408セットの注文があった。
前回はPOS未導入店からの売上スリップ回収率が低かったため、今回は11月末日の販売期間終了後にスリップを送付するよう求めるお願いの文書を作成。11月中旬にはスリップ送付用の封筒を日書連から直送、スリップ回収率アップに努め、報奨金の精算、実績データ作成に役立てる。
舩坂会長は「モノを言うだけでなく、増売という書店としてやるべきことをやり、書店再生5項目の実現に結び付けたい」と述べ、協力を求めた。
日本児童図書出版協会とタイアップして行う「心にのこる子どもの本秋・冬セール」は224点・259冊を「絵本」「読物」「あそびと学習」「読み聞かせにふさわしい絵本」の4ジャンルに分けて用意。送品条件は7ヵ月長期委託。申込締切9月5日(必着)。発送10月中旬予定。
春の書店くじ特賞当選者は以下の7名に決まり、図書カード5万円分を贈呈する。カッコ内は発券店名。
神奈川県横浜市・野田正義、神奈川県足柄下郡・柏木隆、東京都豊島区・藤井千晴(創生社書店)、東京都台東区・春日秀夫、兵庫県豊岡市・村尾万里、兵庫県姫路市・堀健太(Begin誠心堂)、熊本県人吉市・木村美智子(清藤書店)
〔広報委員会〕
出版物への軽減税率を求める「50万人署名」の回収状況は、7月17日現在、日書連4万7679人、出版社5万134人、取次3万7152人、その他1万8762人、合計15万3727人分の署名が集まった。
面屋委員長は「この問題への業界の関心は高い」と指摘し、今後の方針として(1)署名運動は軽減税率実現まで続ける(2)10月に召集される予定の秋の臨時国会に合わせ、署名運動の第2次締切を9月末日に設定する(3)第2次締切までに日書連分の署名を少なくとも10万人集める。そのため1店あたり10人の署名(署名用紙1枚分)を送付してもらう(4)各組合ごとに、まだ署名運動に参加していない書店に電話等で協力をお願いする(5)臨時国会召集後、各党に請願活動を行う――などを説明した。また、出版社や取次などの協力に改めて謝意を表し、講談社が多数の署名を持参したこと、取協から署名用紙の追加要請があったことを話した。
〔指導教育委員会〕
「全国小売書店経営実態調査報告書」を06年5月に発行してから7年経過した。この間、書店を取り巻く状況も大きく変化したことから、改訂版を出したいとの考えを鈴木喜重委員長が示した。「支払問題」「入荷状況」「正味問題」などテーマ別にアンケートを作り、全国の傘下組合加入書店に送付。集計・分析・報告書作成の各作業は外部の専門家に依頼する。テーマについては半年から1年かけて委員会で検討する。
〔組織委員会〕
6月期加入・脱退状況は、加入2店、脱退18店、前月比16店の純減となり、全国の傘下組合加入書店数は4403店になった。今後の組織強化の基本政策について、中山寿賀雄委員長は(1)取次各社に既存店、新規店への組合加入促進を依頼する(2)ナショナルチェーンに加入を働きかける――の2点に重点的に取り組む方針を示した。舩坂会長は「組合員減少を食い止めることが私の任務。各都道府県に足を運び組合加入を働きかけることも考えている」と話した。
日書連オリジナル薄型手帳「ポケッター」14年版は6万部製作する。8月上旬に申込書を送付する。申込締切は8月25日。中山委員長は「完売を目指している。早めの申し込みをお願いしたい」と述べた(2面に実施要項を掲載)。
賃貸スペース仲介サイト運営の「軒先」が行う書店空きスペース紹介事業は、5月期は13店舗が利用。空きスペース活用の実例としてスイーツのアウトレットが増えているという。中山委員長は「改めて登録を呼びかけるキャンペーンを行いたい」と述べた。
〔流通改善委員会〕
雑誌発売日問題で、日書連の要望として(1)北海道、九州地区の3日目発売を2日目発売に繰り上げてほしい(2)沖縄地区の週刊誌航空輸送の早期実現に尽力してほしい(3)年間購読など、出版社が読者に販売する雑誌の着荷については、該当地区の発売日に合わせて調整してほしい(3)読者目線に立って合併号を廃止し、年間を通してレギュラー発売が出来るようなシステムを構築してほしい――など7項目を雑誌発売日励行本部委員会に提出すると藤原委員長が報告した。
学校から受注した書籍を登録することで児童図書巡回グループへ発注するデータを自動で抽出し仕分けるASPサービス「発注ツール」は、7月16日現在、51書店から利用申込があった。
宮城県多賀城市が駅前に移転する市立図書館の企画をカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に委託することを決めたと報告があった。CCCが公立図書館の企画を行うのは佐賀県武雄市図書館に次いで2か所目となる。
〔取引改善委員会〕
送品・返品同日精算問題について柴ア繁委員長が報告した。
〔読書推進委員会〕
読売新聞東京本社と日書連のコラボレーション企画「読売新聞本屋さんへ行こう!キャンペーン」を9月11日〜10月14日に実施する。書店で購入した書籍・雑誌のレシートを応募ハガキ、郵便ハガキに貼って応募してもらい、抽選で図書カードを260名(総額30万円分予定、5千円×10名、1千円×250名)にプレゼントするもの。実施エリアは東京、埼玉、千葉、神奈川、茨城、栃木、群馬、山梨、静岡の1都8県。約2000店の店頭でポスターを掲示し、応募ハガキを配布・設置する。
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