出版協4社、日販に違約金請求/アマゾン・ポイントサービス問題
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- 日時: 2014/09/23 17:55:06
- 情報元: 日書連
- 日本出版者協議会(出版協)に加盟する彩流社、あけび書房、大蔵出版、リベルタ出版の出版社4社は8月4日、東京・文京区の文京区民センターで記者会見を開催。アマゾンが2012年から学生を対象に行っている10%(一時期15%)のポイントサービス「AmazonStudentプログラム」から自社出版物が除外されないことについて、アマゾンと取引する日販に対して再販契約違反であると通告し、同契約に基づき1万円から5万円の違約金請求を行ったと発表した。
記者会見には彩流社・竹内淳夫社長、あけび書房・久保則之社長、大蔵出版・青山賢治社長、リベルタ出版・田悟恒雄社長の4氏が出席した。 各社はアマゾンの同プログラムについて「再販売価格維持契約に違反する値引きである」と判断。日販に、同プログラムの対象から自社商品を除外するようアマゾンに指導することを求めていた。しかし、日販は「版元の意向は伝えた」「どの程度のポイント付与が再販契約違反に該当するかどうか弊社で独自に判断するのは困難」「プログラムからの除外指導はいたしかねる」と回答。これを受けて、各社は日販と締結している再販契約書に基づき違約金を請求することにしたもの。 彩流社は7月18日付で3万円(支払期限8月20日)、あけび書房は7月25日付で3万円(同8月20日)、大蔵出版は7月22日付で5万円(同8月20日)、リベルタ出版は7月30日付で1万円(同8月末日)の違約金をそれぞれ請求した。 会見の席上、彩流社の竹内社長は「ここで声をあげないとアマゾンのポイントサービスを認めたことになる」と述べ、「アマゾンの高率ポイントサービスは再販制度を内部から崩壊させ、読者や書店、出版社の利益を毀損させることになりかねない」と危機感を示した。 なお、この問題では、5月、出版協の会員5社がアマゾンへの出荷停止措置を実施しており、このうち緑風出版、水声社、晩成書房の3社は現在も出荷停止を継続している。
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