出版・書店 業界 NEWS BOOKSルーエ


出版書店 業界NEWS TOPへ > 記事閲覧           新文化 定期購読 受付  

売上高3・1%減、6610億9600万円/日販連結決算
日時: 2015/06/19 22:01:14
情報元: 日書連

日販は5月29日、第67期(14年4月1日〜15年3月1日)の決算概況を発表。減収減益の厳しい決算となった。
子会社21社との連結売上高は前年比3・1%減の6610億9600万円。消費増税後に落ち込んだ売上が下半期も回復せず、書店店頭の落ち込みが大きかったことが響いた。
大幅な減収を受け、コストコントロールの徹底など一般管理費の抑制に努めたものの、輸送効率の悪化から荷造運送費がかさんで販売費が膨らみ、販売費及び一般管理費は同8・1%増の751億8200万円。営業利益は同45・5%減の25億8800万円、経常利益は同31・1%減の36億2600万円、当期純利益は同53・8%減の10億5200万円の減益となった。
商品別では、雑誌は定期誌・ムック合計の店頭売上が同7・3%減となり、特に月刊誌で最もシェアの高い女性誌が同15・7%減と大幅に落ち込んだ。書籍も『21世紀の資本』や「アナと雪の女王」関連などの話題作はあったものの、同7・6%減と厳しい状況となった。コミックスは『暗殺教室』『アオハライド』『弱虫ペダル』などアニメ・映画・舞台の複合展開で同0・1%減にとどまった。開発商品のみ日販PB商品の好調で同1・5%増とプラスになった。
施策では、契約書店と書籍返品率25%を目指す「Attack25」は71法人のうち19法人が目標を達成。書店マージンアップに向けたインセンティブ付き商品企画「Hi-Profit企画」は書店還元金額が同25・3%増の2億1300万円となった。「不稼働在庫入れ替え」は1044店舗で実施し、合計110万点が売れ、8億1300万円の売上を創出した。
日販単体は、売上高が前年比5・1%減の5383億900万円、営業利益は同33・4%減の19億2400万円、経常利益は同25・5%減の25億2500万円、当期純利益は同58・0減の8億5300万円と、減収減益の決算となった。
商品別売上高は、書籍が同4・7%減の2464億1900万円、雑誌が同6・5%減の2701億9600万円、開発商品が同1・5%増の325億4200万円。
返品率は、書籍が同0・1ポイント減の31・3%、雑誌が同0・2ポイント減の38・8%、開発商品が同3・8ポイント増の29・5%、合計では同0・1%ポイント減の35・2%となった。
店頭POSの売上前年比が5・5%の大幅減となる一方、平均購入金額は同1・5%増と横ばいだったことから、日販は来店回数の減少、来店時の購入率の低下が店頭売上悪化の要因と見ている。
今期は新中期経営計画「Breakthrough」で「『書店』から広がる新空間の創造と個客接点の拡大」を戦略として掲げ、来店客数を増やすための店作りをサポートする。
メンテ

Page: 1 |