トーハンは6月3日、第68期(平成26年4月1日〜27年3月31日)決算概況を発表。
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- 日時: 2015/07/04 17:28:22
- 情報元: 日書連
- 売上高は前年比2・4%減の4809億1900万円となった。
消費税増税に伴う駆け込み需要の反動や、4月から実施した返品入帳締切日延長の影響により上半期売上は前年比5・8%減となったが、複合売場開発や既存店改善などで下半期は同0・7%増となり、通期では2・4%減にとどまった。売上高の内訳は、書籍が同2・2%減の1822億4700万円、雑誌が同5・8%減の1799億2900万円、コミックが同0・0%(2100万円)増の568億9700万円、マルチメディア商品が同5・4%増の618億4500万円だった。返品率は、書籍が同0・9ポイント増の41・5%、雑誌が同2・1ポイント増の45・8%、コミックが同2・0ポイント増の27・4%、マルチメディア商品が同0・4ポイント増の12・1%と全ジャンルで悪化し、総合では39・3%と同1・3ポイント増加した。 売上総利益は前年比4・0%減の517億600万円。販売費及び一般管理費は同4・6%減の456億6400万円で、売上総利益に比べ0・6ポイント下回った。この結果、営業利益は同0・3%増の60億4200万円、経常利益は同7・2%増の40億9500万円となった。しかし、課税所得の増加に伴い法人税等が増加。また、法人税率の引下げによる繰延税金資産の取り崩しによって法人税等調整額が増加したため、当期純利益は同3・3%減の21億3800万円で、減収減益の決算となった。 連結子会社14社を含む連結決算は、売上高が前年比2・7%減の4951億3200万円、経常利益が同1・1%増の39億1200万円、当期純利益が同16・6%減の15億9400万円で、単体と同様に減収減益の決算となった。 今年度は、書店のストアロイヤルティ向上を目指し、書店POSの売上を前年比7%押し上げることを目標に、(1)TONETSネットワークを駆使した店頭増売提案の強化(2)「ブックライナー本の特急便」の利用拡大による客注増加(3)他業種と連携した大型企画の提案――などの各施策を推進。また、複合売場開発の拡大、介護事業・物流事業領域の拡大など新分野の開拓、業界発展のための人材育成を行うセミナーハウスの稼働などに取り組む。 役員人事は、小野晴輝、田仲幹弘両取締役が常務取締役に昇任、田聡執行役員特販支社長が取締役に新任、本川幸史取締役が退任し監査役に就任、加藤悟監査役が退任と発表。6月26日開催の定時株主総会、取締役会で承認された。
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