10月期販売額12・1%減/送品稼働日の減少が響く/出版科研調べ
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- 日時: 2016/12/17 17:55:22
- 情報元: 日書連
- 出版科学研究所調べの10月期の書籍雑誌推定販売金額(本体価格)は前年同月比12・1%減となった。
部門別では、書籍が同15・1%減、雑誌は同9・3%減といずれも大幅なマイナスに。送品稼働日が前年同月に比べ2日少なかったことが大きく影響した。雑誌の内訳は月刊誌が同8・5%減、週刊誌が同12・3%減。 返品率は書籍が同1・3ポイント増の41・8%、雑誌が同0・3ポイント増の43・2%。 書店店頭の売上は、書籍が約5%減。文芸書はほぼ前年並みで、佐藤愛子のエッセイ『九十歳。何がめでたい』(小学館)が30万部を超すヒットになったほか、村田沙耶香『コンビニ人間』(文藝春秋)などが堅調な販売を示した。10月期も映画「君の名は。」関連書の高い人気が継続し、文庫本や児童書の売行きを底上げした。学参・辞典も約2%のプラスと好調が続く。 雑誌は、定期誌が約5%減。付録つきの美容誌や宝島社の女性ファッション誌などが比較的健闘しているものの、男性誌、趣味誌など主要ジャンルが総じて低調だった。コミックスは約12%減、ムックは約6%減で、コミックスは『ONEPIECE』(集英社)など前年同月刊行された強力タイトルが今年はなかったことが影響した。長期の作品が相次いで完結する一方、強力なヒット作が登場せず、年間を通して紙のコミックスの売行きは厳しくなっている。
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