幻戯書房、出荷正味「原則60%」の正味引下げ意向を発表
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- 日時: 2019/04/13 21:20:56
- 情報元: 新文化
- 4月2日、同社ホームページで、書籍の出荷正味を原則60%とする意向を発表した。表明文「出版流通の健全化に向けて」によると、取次会社など取引先から申入れがあれば、取引条件変更の話し合いに応じるという。
今回の表明の背景には、出版物全体の販売が落ち込むなか、書店の経営も厳しくなり、同社の本を置く書店も限られてきていることがある。こうしたなか、出版流通に携わる各社の利益を確保し、書店・取次会社・出版社が共存共栄していくため、出荷掛率の引き下げを決断したという。 表明文で同社の田尻勉社長は、「当社の正味引き下げが、書店様への卸正味にも反映されることを願う」とし、「高正味出版社の尻ぬぐいを低正味出版社がしているという不公平が是正されることを希望いたします」と記している。 書店に対しては「読者の方へ、積極的に小社の本をお勧めいただき、ただの展示品ではなく、商品として、小社刊行書をお取扱いいただけますようお願いいたします」としている。 書店のなかには同社の矜持に対して、増売していく考えを打ち出した書店もある。
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