新潮新書『スマホ脳』、発売2ヵ月で22万部/若い読者多く「コロナ禍、不安の表われか」
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- 日時: 2021/02/19 21:06:16
- 情報元: 日書連
- 新潮社は1月20日、昨年11月18日に刊行された新潮新書『スマホ脳』(アンデシュ・ハンセン著、久山葉子訳)が22万部に到達したと発表した。
同書は教育大国、スウェーデンで発売されるや否や社会現象とも言える反響を呼び、13ヵ国で発売が決定した世界的ベストセラー。 医学者でもある著者は、スマホなどデジタル機器が人間の脳にどのような影響を与えるか、膨大な研究結果をもとに分かりやすく伝え、記憶力減退、集中力低下、うつ、睡眠障害など、数多くの悪影響を指摘している。 コロナ禍でよりスマホやPCなどデジタル機器に接する時間が増えたことも手伝い、日本版も昨年11月刊行直後から好調な売れ行きを示し、書店のベストセラーランキングでも上位にランクインしている。 新書の読者層は通常、中高年男性が中心だが、本書は男女がほぼ半々。20代、30代の若い読者が多い。担当編集者は「どこかで不安を感じている人が多いことの表われではないか」とみている。 10代の読者からは「これまでスマホを使うまいと思いながらも手を伸ばしてしまっていたのが、この本を読んで時間の使い方が前と随分変わった。感謝している」というコメントも寄せられているという。 スウェーデンでは、同書発売後、子供がデジタル機器に接する時間を制限しようといった具体的な動きも起きている。コロナ禍の日本でも同様の議論が起きるきっかけになるかもしれない。
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