書籍等卸、20年度は2・2%増収/巣ごもり需要が追い風に/日経MJ卸売業調査
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- 日時: 2021/10/30 18:42:39
- 情報元: 日書連
- 日経MJは9月1日号で「第50回日本の卸売業調査」の結果を発表。2020年度の全14業種(その他を含む)の売上高の合計は前年度比4・0%減で、営業利益も同41・2%減と落ち込んだ。売上高、営業利益ともに比較可能な02年度以降で最大のマイナス幅となった。
この調査は、消費財を中心とした卸売業を行う企業885社を対象に6月下旬~8月上旬に実施した。有効回答企業は534社。 業種別では、14業種のうち6業種で売上高が前年を上回った。新型コロナウイルスの影響で、アパレルなど衣料品店が苦戦している繊維(18・1%減)や服飾品(21・2%減)の減少が目立った。一方、巣ごもり需要が追い風になった雑貨は2・5%増、書籍・CD・ビデオ・楽器は2・2%増となった。 1年前と比べた景況感を聞いたところ、「良い」との回答は全業種の6・4%、「改善の兆しがある」が17・5%で、改善の手応えを持っている企業は合計23・9%。一方「悪い」は13・0%、「悪化の兆しがある」は20・5%で、景況感が悪化している企業は33・5%と全体の3分の1を占めた。「ほぼ横ばい」は40・8%だった。 コロナ禍の影響を受けた業務を複数回答で聞くと、「営業・商談」が86・6%で最も多く、次いで「受発注」の30・1%。経営の効率化や営業力強化、災害などリスク対策で取り組んでいることを尋ねると、最も多かったのは「不採算取引の見直し」で65・1%。「在庫日数の短縮・在庫削減」も59・7%に上った。 書籍・CD・ビデオ・楽器部門の売上高ランキングで1位になったのは日販グループホールディングスで、前期比1・0%増の5210億1000万円。2位のトーハンが同4・0%増の4245億600万円。楽天ブックスネットワークは決算期変更に伴いランキング対象外となった。
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